フィルムマスター

概要

フィルムマスターは、バーコード印刷用の製版であり、これから刷版を作成し印刷する。包装容器のJANコードやダンボール箱のITFコードの印刷には、欠かせないものである。現在、包装容器や段ボール箱の90%以上がフィルムマスターを使用している。JANコードのソースマーキングが本格的に開始された昭和50年代は、バーコードの印刷精度や刷り色やチェックデジットの計算ミスなどによるトラブルが多かったが、フィルムマスターの普及と印刷現場におけるバーコード知識の向上により、現在は殆どこのようなことは見られない。

最近、600DPIや1200DPIという非常に高い印字密度のレーザプリンタやインクジェットプリンタが安価になったこと、高精度なバーコードを作成できるソフトウェアが開発されたことから、フィルムマスターを使用しないユーザが増えて来ている。これは、プリンタで印刷したバーコードを版下として使用してしまうからである。これにより大幅なコストダウンとパッケージ印刷の大幅な納期短縮を実現した。

バー幅補正

バーコード印刷の品質は、印刷方式、印刷条件、製版条件によって著しく変化する。したがって、精度の高いバーコードを印刷するためには、印刷方式に適したフィルムマスターを作成し、厳格な管理の元で印刷しなければならない。

通常の印刷工程では、フィルムマスターから刷版を作成し、これにインキを載せて紙に転写している。このとき、印刷されたバーの幅は、元のフィルムマスターと同じであることが望ましが、実際は、印刷方式により太くなったり細くなったりする。このバーの太りや細りを予想し、フィルムマスターを予め補正して作成することがある。これを、バー幅補正(Bar Width Reduction)という。なぜ補正が縮小(Reduction)であるかと言うと、一般に印刷するとバーは太るから、予め細くしておこうという考えからである。

フィルムマスターの精度

一般的にフィルムマスターの精度は、±5μmという極めて高い精度が要求されている。フィルムマスターメーカは、この高い精度を実現しているが、汎用のバーコード作成ソフトを使用して独自にフィルムマスターを作成する場合は、精度を検証機で十分チェックする必要がある。フィルムマスターを製版カメラで拡大、縮小する場合があるが、こればBWRの値が変わるので避けた方が良い。

 

 

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