rMQR Code
概要
rMQR Codeは、従来のQR CodeやMicro QR Codeの課題を解決するためにデンソーウェーブによって開発されたもので、Rectangular Micro QR Codeに由来した名称です。形状は、細長い余白にも印字できるよう、縦長・横長の長方形形状を採用していますので省スペースです。また、最小サイズは数字12桁で、最大サイズは361桁までエンコードできることから、Micro QR Codeよりも多くの情報を収納できます。更に、2つの位置検出パターンとアライメントパターンにより歪み補正を行うことで高速読取を実現しています。rMQR Codeは、2022年にISO/IEC 23941:2022で規格化されました。
利用分野
高速読取ができる等、従来のシンボルよる省スペースであり大容量であることから、医療機器や電子部品など小型製品へのラベル印字、製造ラインでのトレーサビリティ管理、スペース制限のある物流管理に利用されています。特に、プリント基板やメスやハサミなどの手術用具では、長方形であることを活かして使用されています。
特長
- rMQR Codeでは最大で、英数字219字、数字361桁、バイナリ150バイト、漢字92文字を1つのシンボルに収容できます。最小は、英数字7字、数字12桁、バイナリ5バイト、漢字3字です。
- 白または黒の値を持ちうる基本構成単位をセルといい、シンボルの縦横のセル数が異なり長方形です。rMQR CodeではR7x13セルからR17 x 139セルまで32個のバージョンがあります。
- シンボルは、機能セルとデータ セルにより構成されます。機能セルには、rMQR Codeでは1頂点に位置検出パターン、反対側の頂点にサブ位置検出パターンを配置しています。また、これらをデータ セルから分離するためのセパレータ、シンボルのデータ密度を知るためのタイミング パターンが含まれます。また、データ セルには、データ キャラクタ、コード化モードを表すモード キャラクタ、および誤り検出、訂正のためにRS符号化されたRSキャラクタが含まれます。
- 一部のデータ キャラクタが汚損しても読み取り時に情報を修復することを可能とするために誤り検出、訂正能力を備えています。どの程度のデータが修復可能であるかは誤り検出、訂正のレベルによりますが、どのレベルを選択しても、誤りを見逃す確立は10億分の1以下です。rMQR Codeは、レベルMで15%を復元、レベルHで30%を復元ができます。
寸法
- 最少セルサイズ(X)は、プリンタ ドットの3ドット以上が推奨されています。
- クワイエットゾーンの最小値は上下左右共2Xです。
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