2次元シンボルの歴史

市場争奪の時代

二次元シンボルは、1982年にベリテック社がマトリック型スシンボルVeriCodeを開発し、1987年にインターメック社がスタック型シンボルCode49を開発して以来、1995年頃までシンボルの開発競争の時代であった。この間、二次元シンボルの情報量の増加、データ圧縮による高密度化、誤り訂正能力の向上、歪補正機能など、飛躍的に性能が向上した。また、どのシンボルがどの市場で標準化を勝ち取るかの市場争奪時代でもあった。

棲み分けの時代

ところが、1996年頃になるとパブリックドメインとして標準化されたシンボルが、アプリケーションにより棲み分けされるようになった。そして、米国自動車工業会が、EDI/出荷、品質情報伝達、製品保証、製品情報提供、組立管理、材料安全データシートの用途にはPDF417を、部品マーキングにはDataMatirixを、そして、仕分けと追跡にはMaxiCodeを使用する提案をした。また、米国規格協会は、物流のMH10.8委員会で、個装ラベルと輸送ラベルについて3つの提案をした。それは、仕分けと追跡にMaxiCode、出荷と荷受にPDF417、EDIにPDF417を使用することである。また、米国防総省と米国空軍は、IDカードにPDF417の採用を決定した。また、米国自動車局は、運転免許証と自動車登録にPDF417を採用した。

標準化の時代

バーコードの業界団体である国際自動認識工業会AIMI(AIMから改名)は、ニ次元シンボルの普及をめざして、パブリックドメインとしての標準化を推進した。1994年にPDF417とCode1をUSS(Uniform Symbology Specification)登録され、更に1996年にDataMatrixとMaxiCodeがISS(International Symbology Specification)に登録された。続いて、1997年にQR Code、AztecCode、SuperCode、RSS、UCC/EAN CompositeがITS(International Technical Specification)に登録された。

二次元シンボルの淘汰は、国際標準規格のISOとIECによる標準化で決定的となった。1996年に共同の委員会JTC1を設立し、バーコードと二次元シンボルの標準化が始まった。ここで標準化されるシンボルは、広く世界で使用されているシンボルか、今後、世界的に普及することが確実なシンボルで、技術的に問題がなく、更に、誰でも自由に使用できることが条件になっている。その結果、2001年にDataMatrix、MaxiCode、QR Codeが規格化され、翌年にPDF417が規格化された。

アプリケーションも標準化

ニ次元シンボルの標準化は、シンボルの標準化ばかりでなく、アプリケーションの標準化も行われた。2000年、ISOは、グローバルなSCMを実現するために、出荷、輸送及び荷受用ラベルのためのシンボルISO15394を規格化した。この規格は、ANSI MH10.8委員会が作成した個装ラベルと輸送ラベルの規格を基本にしもので、物流シンボルにMaxiCode、EDIシンボルにPDF417、ライセンスプレートにCode39またはCode128を使用した複合シンボルラベルになっている。本規格は、2003年にJIS-X-0515として規格化された。JISでは、EDIシンボルとしてQR Codeの使用できるようにしている。また、2001年、(社)全日本トラック協会は、ISO15394(JIX-X-0515)に準拠した共用輸送荷札ガイドラインを作成し、仕分け追跡のための物流シンボルにMaxiCodeを、EDIシンボルのQR Codeを採用している。

バーコードとの融合化

2000年以降は、二次元シンボルの棲み分けと供に、複合シンボル(Composite symbology)の登場により一次元シンボルとの融合が図られるようになった。2004年、米国食品医薬局FDA(Food and Drug Administration)が使用単位に一次元シンボル表示を義務化したことを受けて、ファイザー社は、GS1 Databar Compositeを採用した。このシンボルでは、薬品コードをGS1 Databar(RSS)で表示し、有効期限やロット番号を二次元シンボルMicro PDF417で表示している。

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合成シンボルが表示された医薬品

 

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